これまでの経緯
敗血症とは
敗血症とは、細菌感染症が全身に広がった状態で、その制御が不能になることで重篤な状態になり、多臓器不全などを起こし、死に至るとされています。
術後、おそらく点滴を腕に刺した箇所から感染し、敗血症になった可能性があります。
がん手術で 弱っているところに抗がん剤を投与したことで、さらに抵抗力が落ち敗血症になったのでしょう。
状態が悪くなって、看護師は家族を呼ぶように言っていたそうですが、結局呼ばれませんでした。
本人によれば、担当医やスタッフの表情が暗くどうしたんだろうと思ったそうです。
自分たちのミスで感染予防策を怠って、死んでしまうことを懸念していたんですね。
院内感染による死は、医療訴訟にもなっていますが、医療訴訟の患者側の勝訴率は3割程度で、その中でも院内感染で勝訴する割合はもっと低いようです。
抗がん剤の副作用
TC療法では、カルボプラチンとパクリタキセルが投与されます。
そのどちらによるものかわかりませんが、副作用としてひどい下痢がありました。
60キロだった体重は、どんどん減って術後1ヶ月経って40キロ台になりました。
2ヶ月ほどの入院生活のせいで筋肉が衰え、立つことができなくなりました。
病室は、大部屋が満室のため2人部屋で、カーテンで仕切られていました。
婦人科のがん患者さんだけが入る部屋だったようです。
カーテンの向こうのベットは2ヶ月の間、数人入れ替わりました。
ある時、20台前半の女性がいて、ボーイフレンドと思われる方が見舞いに来ていました。2人に漂うなんとも言えない悲壮感.... 若くしてがんになった苦悩が感じられます。
退院後の通院
抗がん剤は月1のペースで投与されました。
副作用の下痢はひどく、食欲もあまりありません。髪の毛は8割抜けました。
ホームヘルパーと訪問看護と契約し、家族の手の回らないところをサポートしてもらいました。
しかし、本人にとって知らない人が家に来るというのは、なかなか苦痛だったみたいで、数ヶ月後にはやめることになります。
ヘルパーさんは見習い期間の人が来ていたこともあり、体拭きなどの時、手際が悪かったようです。
ペットとの関係
当時、猫がいました。退院後、本人は猫アレルギーになったようです。抵抗力の低下が原因でしょうか。
がんになる前には、とても可愛がっていた猫を避けるようになりました。猫は避けられる原因がわからないでしょう。見ていてとても可哀想でした。
猫は高齢だったこともあり、家族が退院して2週間後、老衰で亡くなりました。
涙が止まりません。